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超詳しい護摩札のおはなし

【目次】

1.護摩札とは
2.護摩札の書き方
3.護摩札の置き場所
4.護摩札の祀り方
5.護摩札の返納の仕方

1. 護摩札とは

護摩札

護摩札(ごまふだ)とは、密教に伝わる護摩という修法のなかで、お祈りする祈願の趣旨を書いた紙や木のことを指します。護摩を焚いて仏に祈り、その仏の霊験(神仏のご利益のこと)を宿らせるのです。そのようにして加持された護摩札には、ご本尊お不動さまの分身・分霊が宿っており、所有者を守る、いわば「護符」のような働きがあるとされています。 護摩祈祷によって加持された護摩札には、依頼した人の名前や願いごとが記されており、持ち帰ったそれは仏壇や神棚に祀ることが多くあります。

と、ここまで聞いて、「護摩」や「加持」など、あまり聞き慣れない言葉がたくさん出てきて少し理解するのが難しいのではないでしょうか。護摩札については、密教に伝わる「護摩」という修法について知ると、さらに理解が深まることでしょう。 護摩札の置き方や祀り方をご紹介する前に、「護摩」の起源や種類について知っておきましょう。

「護摩について知る」

「護摩」の起源

護摩(ごま)とは、仏教やバラモン教、ゾロアスター教などにおいて行われる儀式で、焚きあげた炎のなかに供物や木を投じたり、炎で煩悩を焼き払ったりして行われます。護摩の語源はサンスクリット語の“homa(ホーマ)”だとされ、「供物」「いけにえ」「供物を捧げること」などの意味があります。 ちなみに仏教へは、大乗仏教の密教の過程でヒンドゥー教から取り入れられたと言われています。そのため、護摩の儀式が行われるのは、数ある仏教の宗派のなかでも、天台宗や真言宗、チベット仏教などのみ。つまり「密教」をルーツに持つ宗派のみなのです。

護摩が行われる「密教」とは?

ところで「密教(みっきょう)」とは、何なのでしょうか? 密教とは、その漢字にあるとおり、「秘密の教え」を指し、「阿字観(あじかん)」に代表されるような視覚的な瞑想を大切にしています。曼荼羅や法具、灌頂の儀式を伴う「印信」や「三昧耶形」などが象徴的な教えです。 密教の反対は顕教。弘法大師こと空海は、密教と顕教との違いとして以下の3つの特徴を挙げました。

・法身説法…法身みずから説法をする。
・果分可説…仏道の結果の覚りを説くことができる。
・即身成仏…肉体のまま悟りを開き、仏となれる。

つまり、顕教ではお釈迦様が説教を聞く人の能力に応じてわかりやすい言葉で教えを説いたのに対し、密教では真理そのものの現れである大日如来が、その究極の教えを説いたものです。密教には厳格なルールがいくつも定められており、その教えや作法が師匠から弟子へと受け継がれています。

「護摩」という行事について

次に「護摩」という行事の行われ方をご紹介します。 護摩祈祷が始まると、護摩檀などに薪が焚かれ、炎が灯ります。このとき燃えさかる炎は、護摩祈祷で拝む「不動明王」の智慧(ちえ)そのもの。私たちが抱えるさまざまな煩悩を清らかな願いへと転化したり、願いごとを成就したりする力を与えます。清い願いごとは炎から生まれる煙とともに天上へと届けられるというのです。護摩祈祷のなかでくべられる供物というのは、いわば「煩悩」を視覚化したものであり、それを不動明王の炎で焼くことで清め、悟りを開かんとするのです。

護摩祈祷のなかでは住職(僧侶)により、不動明王をお迎えする作法や真言が唱えられると、炎のなかに不動明王が降臨されます。降臨された不動明王に感謝の気持ちを込めて供物や、お経を唱えて祈りを捧げるのです。このとき住職は国家安泰や世界平和などの人間集団としての願いのほかに、一般庶民の厄除開運や交通安全、無病息災、大願成就などについても祈っています。
つまり護摩祈祷が意味することとは。 煩悩である薪を不動明王の智慧の炎で焼き尽くし、私たちの願いが書かれた木(護摩木)をその炎のなかに投じることで、清らかな願いを不動明王に受け止めていただき、成就することを祈っているのです。

「護摩」の種類には何がある?

護摩には火のなかに供物や護摩木を投じて祈願する「外護摩」、自分自身を檀に見立て、仏の智慧の火で心のなかにある煩悩や業を焼き払う「内護摩」があります。 そしてひとくちで「護摩」といっても、その目的によって、さまざまな呼ばれ方があります。

「息災法(そくさいほう)」…洪水や地震、火事などの災害が起こらないようすることを目的とした修法。個人の苦難や煩悩なども息災法に含まれます。

「増益法(そうやくほう)」…災害を防ぎ、幸福を積極的に増やすことを目的とした修法。長寿延命や人と人との縁結びも増益法に含まれます。

「調伏法(ちょうぶくほう)」…怨敵を除き、悪行をおさえることを目的とした修法。より優れた阿闍梨(あじゃり)が調伏法を行います。

「敬愛法(けいあいほう)」…他者を敬い、愛する平和円満を祈る修法です。

「鉤召法(こうちょうほう)」…諸尊や善神、自分が愛する者たちを集めるための修法です。

ちなみに、よく「お火焚き」や「火祭り」と呼ばれている行事はこの護摩祈祷のことを指しています。 護摩は基本的にはお寺の行事ですが、いくつかの神社では行っているところもあるのだとか。それは明治以前の神仏習合の名残だと言われています。

護摩で拝むのは「不動明王」

先ほどから何回か登場している通り、護摩祈祷で拝むのは「不動明王」と呼ばれる明王の一尊です。ここで1度、不動明王についておさらいしてみましょう。

不動明王とは、密教の尊格の一尊であり、大日如来の化身とも言われています。真言宗のほかに、天台宗や禅宗、日蓮宗などでも広く進行されており、大日如来や金剛愛染明王らとともに祀られていることが多くあります。「動かない守護者」の語源を持ち、インド神話のシヴァ神の別名とされている不動明王は、破壊や災害を司るいっぽうで、雨によって植物を育てるという一面も持っています。仏法における障害に対しては、その力と怒りによって屈服させようとしますが、仏道の修行者のことを常に見守っています。

親戚や近所のおばあさん、おじいさんが「お不動さん」と呼んでいるところを聞いたことはありませんか?
この「お不動さん」とはもちろん不動明王のことで、親しみを込めてこう呼ばれるようになりました。像を見ると、片目をグッと大きく開いて、いつも怒ったような顔をしていて、少し怖いですよね。実は不動明王は、大きく開いたその右目で天を見て、左目では地を見ているのです(天地眼)。この表情をよく見ると、その目には一滴の涙が伝っていることに気づくと思います。世のなかには、優しく諭しても言うことを聞かない人もいますよね。厳しい言葉と怖い顔で叱らないと改心しない人も多いのです。そんな人を不動明王は剣で脅しながらも、彼らを自分の頭の上の蓮に乗せて極楽へ運んであげようとします。
つまり不動明王の涙とは、哀れみの涙。「こんな目に遭わせなければわからないのか、情けないやつめ!」と叱りながら、その人のことを哀れんで泣いているのだそうですよ。怖い顔をしていますが、実際はとても優しい明王様なのです。 そして、不動明王の御利益としては、除災招福や悪霊退散、現世利益などが挙げられます。酉年生まれ守り本尊でもあるため、酉年生まれの人の開運や厄除けのお手伝いもしてくれます。

不動明王のご真言

仏教には真言(しんごん・マントラ)と呼ばれる、呪文のような言葉があります。真言とは「仏の真実の言葉、秘密の言葉」のことで、大乗仏教の宗派でよく用いられています。もしかしたら、アニメやゲームのワンシーンで「オン・バサラ」や「ソワカ」などの言葉を聞いたことがある人もいるのではないでしょうか。実はこれらも真言の一部なのです。

「オン」…真言のはじめにつける慣用句で「帰命する」という意味を表します。

「バサラ」…仏語で「金剛」の意味。

「ソワカ」…仏語で「幸あれ」「祝福あれ」などの意味で、真言の結びの言葉。

この真言は、祀る仏様や菩薩様によって唱えられる内容が異なることがポイント。

不動明王のご真言は下記のとおりです。
ノウマク・サンマンダバザラダン・センダ・マカロシャダ・ソワタヤ・ウンタラタ・カンマン
日本語に訳すと、「激しい大いなる怒りの相(すがた)を示される不動明王よ。迷いを打ち砕きたまえ。障りを除きたまえ。所願を成就せしめたまえ。カンマン。」という意味になります。(大本山成田山明王院神護新勝寺より)

真言の唱え方 

密教のなかでは、「三密」という教え・考え方が大切にされています。ここでの「三密」とは、「身」「口」「意」を表しています。

「身」…手で印を結ぶこと。

「口」…真言を唱えること。

「意」…自分と仏様とが一体になること。

つまり、手で印を結び、真言を唱え、仏様から力を得ることなのです。 しかし、修行を積んだ僧侶とは違い、私たちにはこれらすべてを意識しながら参拝するのは難しいですよね。

そこで私たちにできるもっとも効果的な唱え方は、「目を閉じて瞑想しながら唱える」という方法です。目を閉じて姿勢を正し、脳内に不動明王の姿を思い浮かべましょう。頭に描いた不動明王に向けて、真言を唱えるのです。そうすることで、より強い力を得ることができます。

寺院の「護摩祈祷」、神社の「お火焚神事」

さきほど、「護摩は密教系寺院の秘法だが、いくつかの神社でも行われている」と書きましたよね。それについてもう少し詳しくお話しします。 神社における護摩祈祷は「お火焚(おひたき)神事」と呼ばれていることが多く、京都や大阪のほうを中心に行われています。修法は寺院の護摩祈祷と似ており、参拝者の願いが込められた護摩木や護摩棒、絵馬を炎で焼き、罪や穢れを祓います。 護摩・お火焚きが行われている神社は、宮地嶽神社(福岡)や金神社(名古屋)、築地・波除神社(東京)などがあります。

護摩祈願の種類

行われている護摩祈願にはいくつか種類があるのでご紹介します。

護摩札祈願:祈願して本尊を宿らせた護符を授けてもらいます。護摩札には願いごとが記されており、護摩供参列の終わりに受け取ったり、すでに力を宿らせた護摩札を郵送で頂いたりできます。

護摩木祈願:願い事を書いた護摩木と呼ばれる供物を自分で火のなかに投じることでその祈りを神仏に届け煩悩を払い、願いの成就を目指します。護摩木には、亡くなった方に祈りを捧げるための「供養護摩木」と、自分自身の願いごとをしたためる「祈願護摩木」とがあります。

檀木祈願:護摩壇中央の炉のなかに組む檀木に、直接願いごとを書き入れます。

お護摩の作法・次第とは

次に、護摩祈祷の作法や次第についてご紹介します。

護摩の焚き方

護摩の焚き方は宗派や流派によってさまざまです。
天台宗系では建立曼荼羅護摩儀軌(こんりゅうまんだらごまぎき)、真言宗系では金剛頂瑜伽護摩儀軌(こんごうちょうゆがごまぎき)と言われる、仏様を供養する方法が書かれた本を基に行われています。

基本とする本はそれぞれ違いますが、「仏様や神様を迎えもてなし願い事を伝える」工程を何度か繰り返して一回の護摩祈祷とすることは、どちらの系統にも共通しています。 不動明王や仏様を迎える回数によって、「〇段護摩」と呼ばれています。1度だけなら一段護摩、二度なら二段護摩、三度なら三段護摩、と呼ばれ、もっとも数が多いときは九段護摩にのぼることもあるようです。

一度に招く仏様の数は1人の場合もあれば、複数の場合もあります。9回繰り返す九段護摩では、多くの仏様や神様を招くので、その分護摩祈祷の時間も長くなる傾向にあります。一般的には三段護摩や五段、六段護摩を行われることが多いようです。  

護摩の行われ方

次に、護摩祈祷の進め方について簡単にご紹介します。 護摩祈祷の目的や宗派などにより、手順が違う場合もありますが、おおむね以下の手順で進行します。

1.護摩壇の前で三回礼拝をして、護摩を焚く席に着く。
2.席に着き、もう一度礼拝をする。
3.粉末のお香を塗って身を清める。
4.護摩を焚く人自身の身づくろいをする。
5.香水で護摩壇上を清める。
6.炉を清める。
7.お供物やお明かりを供養する。
8.護摩によって願いが叶うように祈る。
9.ご本尊のご加護を願う。
10.ご本尊と護摩を焚く人が一体となることを観じる。
11.お供物の加持。
12.ご本尊に食事を供えるため、炉に檀木を積む。
13.檀木に点火。
14.ご本尊の口をすすぎ、手を清める。
15.飲み物、前菜の順番で出す。
16.五種類の主食を出す。
17.三種類の副食を出す。
18.食後の飲み物を出す。
19.消化薬などの薬を出す。
20.ご本尊にお加持をしていただく。
21.関連のある仏様たちにお供えをする。
22.願い事を伝える。
23.お見送りをする。
24.三回礼拝をして席を立つ。

文字で聞いても少しわかりづらいですよね。

この動画では1時間行われた実際の護摩祈祷が収録されているので、気になる方は見てみてはいかがでしょうか。不動明王の像に向かい、大阿闍梨が真剣な面持ちで、昨今の感染症の収束を祈っています。護摩堂いっぱいに広がる炎の煙と、投じられる添え護摩や薪により燃えさかる炎を見ていると、思わずこちらの背筋も伸びてしまいそうです。

護摩木の燃え残りも利用されていた

護摩祈祷でできた灰は、その後お守りにしたり布教したりする信仰にも用いられました。密教の聖地でもある高野山の奥の院には非常に有名な灰があったそうです。
さて、灰といえば、「護摩の灰」と言う言葉を聞いたことがある人もいるのではないでしょうか?
「胡麻の蝿」とも言われますが、どちらにせよこれらは人を騙す悪人の代名詞としても使われていますよね。
その昔の日本では、弘法大師の「護摩の灰」と称するものを町で売り歩き、人を騙しては物品を盗んだり、娘をかどわかしたりするような輩がいたとのこと。その悪事に使われたのが「護摩の灰」であったことから、転じて悪者の代名詞化されるようになったそうですよ。

護摩祈祷をしていただける主な寺院

護摩祈祷には、心から煩悩や苦難を取り払ったり、克己心を強く持ったり、願いを叶えるための力を与えてもらえたりすることがわかりました。勢いよく燃え上がる不動明王の炎を見ていると、純粋に思わず「おぉ……」と感嘆の溜め息が出てしまうようなこともあると思います。

護摩祈祷そのものや護摩札、不動明王に惹かれるものがあったら、ぜひ1度、護摩祈祷を実際に寺院でご覧になってみてはいかがでしょうか。 日本全国のさまざまな寺院で護摩祈祷はされていますが、ここではいくつか代表的な寺院をご紹介しようと思います。  

川崎大師 平間寺

川崎大師 平間寺(かわさきだいし へいけんじ)は、真言宗智山派の大本山で、神奈川県川崎市にある寺院です。真言宗の開祖である弘法大師の木像を引き上げた平間兼乗は、その木像を洗い清め、それから花を捧げて供養していました。
現在では初詣の人気寺院となっており、初詣客は全国でも片手の指に収まるほど上位だそう。
大本堂内では、本尊厄除弘法大師を祭り、不動明王や愛染明王、稚児大師、救世観音像などを法案しています。毎日朝と日中に護摩祈祷が行われており、諸願成就が祈願されています。そのほか毎年1月1日には元朝大護摩供が行われているところもポイント。

護摩修行が行われている時間は下記のとおりです。

・午前 6:00(10〜3月は6:30)
9:00、10:30、11:30
・午後
月曜日〜土曜日 1:00、10:30、11:30
日曜日及び毎月21日 1:00、2:00、3:00、4:00
毎月20日のみ 7:00

護摩祈祷に予約は必要ありませんが、修行開始時間より前に申込みを済ませる必要があります。都合により護摩祈祷に参加できない場合は、祈願した護摩札の郵送も可能だそうです。
また、護摩の申込み方法は以下の通りです。
1.「お護摩受付所」で申込み用紙に記入する
2.案内に沿って大本堂に入り、護摩祈願に参拝する
3.参拝後、護摩札を受け取る  

成田山新勝寺

成田山新勝寺(なりたさん しんしょうじ)は、平間寺と同様に真言宗智山派の大本山とされる寺院です。千葉県成田市に位置し、日本国内ではもっとも初詣の参拝客が多い寺院とされています。「成田不動」や「成田のお不動さま」と言った名前でも親しまれている新勝寺では、毎日数回護摩祈祷が行われています。 大本堂は296畳の広さがあり、いつでもたくさんの人が諸願成就をお祈りしに来ています。

また新勝寺では、バッグやポーチなどの所持品に不動明王の智慧そのものである炎を当てる「御火加持」ができることもポイント。護摩の火を当てたものには不動明王の力が宿るので、大切にしてくださいね。

毎日朝護摩の時間は、4月〜9日が5:30から、10月〜3月は6:00開始となっています。
そのほか日中の護摩祈祷の時間は、季節や週によって細かく分けられていますので、新勝寺のホームページからご確認ください。

参詣時に申し込む方法は下記のとおりです。
1. 境内各所の護摩受付所に必要事項を記す。
2. 大本堂に入り、護摩祈祷を受ける。
3. 護摩札引換用紙に記されたお渡し所で護摩札を受け取る。

また事前に郵送で護摩祈祷を申し込むことも可能です。混雑を回避して、すみやかに護摩祈祷の参拝ができるのでぜひご活用ください。  

金花山 宝泉寺

観音桜や平安しだれ桜などの珍しい桜が数多く咲き誇る金花山 宝泉寺(ほうせんじ)でも、真言密教の秘法である護摩祈祷をご覧いただけます。宝泉寺は1356年に心蓮上人が母親の病気平癒を祈願し、十一面観世音を秘仏の本音として開創されたと言われています。そのため、病気平癒や身の健康について格別の霊験があるとして広く信仰されてきました。 宝泉寺の護摩祈祷は、不動明王の縁日である毎月28日に、皆さんの諸願成就や安寧を祈願するために行われているとのことです。

宝泉寺の護摩えは、遠方の人でも願いを叶えられるよう、郵送での祈祷も受けているそうです。その際の手順は以下の通りです。
1. 護摩祈祷に申し込む
2. 送られてくる護摩木に名前や生年月日、願いごとを書き返送する
3. 28日の護摩祈祷後送られる護摩札を受け取る

そのほか宝泉寺では護摩行の体験や出向護摩祈祷、護摩行ツアーなども行われているそうです。護摩行体験では、実際の作法や所作、道具の使い方なども教えてもらえるそう。予備知識がなくても体験できるそうですよ。

気になる体験内容のスケジュールは下記のとおりです。
1. 護摩祈祷体験についての説明(10分)
2. 護摩木に願いごとを記入し、道着に着替える(15分)
3. お授け:不動明王ご真言、般若心経(10分)
4. 練習:ご真言、般若心経(15分)
5. 休憩(10分)

6. 護摩祈祷(30分)

比叡山 延暦寺

比叡山延暦寺(ひえいざん えんりゃくじ)は滋賀県に位置し、比叡山全体を境内とする大きな寺院です。ルーツは平安時代初期の僧こと最澄で、天台宗の本山とされています。
現在ではユネスコ世界文化遺産に登録されていることでも有名ですよね。 ちなみに真言密教のことを東密と呼ぶのに対し、天台密教は台密と呼ばれているそうですよ。

延暦寺では毎年3月に開催される「比叡の大護摩」を見学することができます。この大護摩では、大阿闍梨の師匠のもとに全国の回峰行者が阿智眞理、世界平和や除災招福などの祈りを捧げます。
この伝統行事では、全国から託された数十万本にも登る護摩木が、燃えさかる炎に投じられ、諸願成就を祈念する、春の訪れを告げる一大イベントともなりました。

2020年は3月13日10時から開催され、今後も同時期に開催されると思われます。
添護摩祈願は事前申込み、当日申込みともに可能とのこと。大阿闍梨のもと、大きく燃えさかる明王の炎に祈りを捧げてみてはいかがでしょうか。  

北野山 真福寺宝生院 大須観音

愛知県名古屋市にある真福寺宝生院、通称「大須観音」は真言宗智山派別格本山として今日まで親しまれています。
大須観音は名古屋の商店街なかでもとくに規模の大きい大須商店街のなかにあり、周辺のお店も含めていつも賑わっている印象があります。
そんな大須観音でも、厄除けや家内安全、身体健康や学業成就などの願いごとを叶える護摩祈祷が行われています。

護摩祈祷が行われる時間は下記を参考してくださいね。
9:00、11:00、13:00、15:00

護摩祈祷のほかに、団体ごとの特別祈祷や、自動車祈祷なども受けているそうです。 そのほか年間行事としては、新年初詣りにて、除夜の鐘とともに元朝護摩が行われ、新年からご本尊さまに多くの人が祈りを捧げに来ます。
毎月18日にはご本尊縁日として、聖観音様に感謝を伝えるべく早朝や夕方にも護摩祈祷と般若心経転読会などが行われるとのことです。
また、成人の日には左義長火祭りと題して、護摩と同じく護摩木やお守りのほか、しめ縄やお正月飾りをお焚きあげする行事も行われているようです。  

YouTubeでも護摩祈祷が見られる時代に?

護摩祈祷を見たいと思っても、なかなか現地に行くのは難しいですよね。しかし、現代ではYouTubeなどの動画投稿サイトでも気軽に護摩祈祷の様子が見られる時代になりました。

この動画では、高野山真言密教の護摩祈祷の様子が最初から最後まで見られるようになっています。炎の焚き始めから読経と太鼓、般若心経を唱えるところまでが、約20分で確認できますよ。薪や護摩木を入れ、徐々に護摩堂の天井にまで届きそうなほど燃え上がっていく炎はまさに「神秘的」という言葉が似合います。このようにして、お寺では不動明王に煩悩を焼き払っていただき、清らかな願いを成就するための力を授けて貰うのです。

この動画は4K映像に対応しているので、ぜひ大画面で見て護摩祈祷の迫力を間近に感じてみてくださいね。

密教が伝わる寺院では1日に何回も護摩祈祷を捧げ、そのほか各種行事や縁日に合わせて特別な護摩を行うことがわかりました。 「密教に伝わる秘法」と説明されているように、護摩祈祷とは真言密教や天台密教では無視できない、大切な行事なのです。

2. 護摩札の書き方

護摩札文字

護摩祈祷とは、煩悩を焼き払い、個人の願いや社会全体の願いを叶える、密教にとって大切な行事です。ここまでで、護摩札のほかに「護摩木」と呼ばれるものも登場しましたね。どちらも木でできていることが多いですが、実は両者は別物で使い方も違います。それらを踏まえてから、「護摩札」に書かれていることの意味を見てみましょう。

護摩札と護摩木の違い

護摩木と護摩札はどちらも木板に文字が書かれています。ですが、厳密には護摩札と護摩木とでは用途が違います。ここで1度、おさらいしてみましょう。  

護摩木

「護摩木」とは、護摩祈祷のときに添護摩(そえごま)として使う小さな薪のことです。 護摩木には施主・参列者の祈願や修法の目的・趣旨が記されており、護摩壇の炉中に投入して使うのです。不動明王を表す梵字の下に、参列者の願い事や名前を書き投入することで、その願いを清らかなものへと転化し成就を祈念する目的があります。  

護摩札

そのいっぽうで、護摩札とは、同じく修法の目的や趣旨を木板や紙に記したものではありますが、焼くためではなく「護符」として利用されています。
護摩札には、ご本尊であるお不動様の分身・分霊が宿っているとされ、家や会社の神棚や仏壇に祀ることで、願いを成就させる力をいただくことができるというものです。
護摩木同様に、木でできた護摩札もあれば、お守りサイズの小型札や紙札もあるところが特徴です。

護摩祈願の種類について

護摩木や護摩札にはさまざまな願いごとが書かれています。
ここでは、願い事によく見られる文言をいくつかご紹介します。

厄難消除 厄除け・厄落としに
方災消除 引越し・模様替えのお祓いに
車両安全祈願 車の購入時などに
交通安全 運転で事故に遭わないように
身体健全 心身健やかに過ごすために
病気平癒 丈夫な身体なるために
家内安全 家庭を円満、幸せに過ごすために
開運招福 よい未来のために
恋愛成就 良き人との巡り会えるように
合格祈願 高校受験・大学受験、資格取得のお守りに
安産成就 赤子が元気に産まれてくるように
祝成人 20歳になったお祝いに

このことからわかるように、願いごとは本当に人それぞれです。健康や安全にまつわることから、受験や起業の成功を祈るものもあり、生まれる子どもや、子どもの節目をお祝いすることだってあるのです。
そのほか、現在社会問題ともなりつつある引きこもりや家庭内暴力、いじめやストーカー被害などの悩み事も記入できるとのこと。うつ病やペットロスなどの、精神的な不調にも、不動明王の力をいただくことができます。
護摩札や護摩木には、必ずしも上記のような四字熟語を書かなければならないわけではありません。自身の願いごとを率直に書くことが大切なので、ぜひ参考にしてみてくださいね。

護摩札に書かれていること

護摩札には、上記のような願いごとと、それを願った者の名前と、それからサンスクリット語の梵字が書かれています。
「梵字」とは、日本や東アジアを中心に歴史的・伝統的に用いられてきた漢訳名のことです。一般的には、密教を中心に仏教で広く使われている「悉曇文字(しったんもじ)」を指すことが多いとされています。
梵字には、それぞれの如来や菩薩、明王を表す字が当てられています。
護摩で祀られることの多い不動明王を表す梵字は二つ。「カーン」と「カーンマーン」です。 「カーンマーン」は、「不動」を表す「カーン」に、慈救呪と火界呪を表す「マン」を合成した梵字で、不動と柔軟を表します。

護摩札の費用について

サイズによって異なりますが、およそ3,000〜30,000円の費用となります。

護摩札の「尺」や「寸」とは

護摩札のサイズを示す際には、センチメートルやミリメートルのほかに「尺(しゃく)」や「寸(すん)」という単位が使われています。これは尺貫法における長さの単位であり、日本では1寸=訳30.303mmとされています。寸をさらに10分の1にしたのが「分(ぶ)」、10倍したものが「尺」となります。
つまり、1尺の護摩札の長さは、30.3センチメートルとなるわけです。
この寸や尺の単位は、護摩札や卒塔婆のような仏具のほかに、日本刀や住宅などにも使われています。
参考までに、「卒塔婆屋さん」本店でのサイズ設定は下記のとおりになります。

※サイズ表記の見方 長さ×上幅/下幅×厚さ
護摩札7寸5分×62mm/46mm×7mm
護摩札8寸×62mm/50mm×7mm
護摩札1尺×70mm/58mm×7mm
護摩札1尺2寸×70mm/58mm×7mm
護摩札1尺3寸×75mm/62mm×9mm
護摩札1尺5寸×100mm/80mm×14mm
護摩札1尺7寸×105mm/90mm×15mm
護摩札1尺8寸×105mm/90mm×15mm
護摩札2尺×105mm/90mm×15mm

護摩札の大きさは祈願料で決まる

実際に護摩祈祷をしてもらう場合、基本的にいただける護摩札の大きさは、祈願料によって異なります。下記で実際に寺院を例に出しながら、護摩札料(祈願料)の価格をいくつかご紹介します。

川崎大師

先ほどもご紹介した川崎大師。 川崎大師では、祈願料ごとに、お護摩、大護摩、特別大護摩と分けられており、護摩札は5種類あります。

祈願料5,000円:36cm
祈願料7,000円:40cm
祈願料10,000円:45.5cm
祈願料20,000円(大護摩):45.5cm
祈願料30,000円以上(特別大護摩):51.3cm

上記のような木札のほかに懐中紙札も用意されており、高さは16.2cmとなっています。

深大寺

深大寺(じんだいじ)は、東京都調布市に位置する天台宗別格本山の寺院で、「深大寺だるま市」などで有名です。毎年7月中旬には、深大寺鬼燈まつり(ほおずき祭り)が行われ、深大寺界隈全体がいっとう賑わいを見せるとのこと。
そんな深大寺の護摩札は、祈願料によって5種類用意されています。

祈願料3,000円:12cm(ステッカーつき、交通安全車両札)
祈願料3,000円:36cm
祈願料5,000円:40cm
祈願料10,000円:46cm
祈願料20,000円以上:52cm

村松山 虚空蔵堂

村松山虚空蔵堂(むらまつさんこくうぞうどう)は、茨城県にある真言宗富豊山派の寺院です。本尊は弘法大師作の伝承を持つ虚空蔵菩薩で、地元民には「虚空蔵さん」と呼ばれ親しまれているそうです。

虚空蔵堂でも護摩祈祷を行っています。
祈願料は5,000円、10,000円、20,000円以上となっており、祈願料によって護摩札の形や、お供え物の種類が異なります。

護摩札の材質について

次に、護摩札の材質についてご紹介します。
木板の護摩札には、シロマツやモミなどのマツ科の木が使われることが多いです。
「卒塔婆屋さん」本店で迎えることができる護摩札にも、主にルーマニア産白松やドイツ産もみなどが採用されています。  

シロマツについて

白松/シロマツは、聖木としても扱われることが多く、中国北西部を原産とするマツ科の樹木です。ほかのマツの仲間と比較すると寿命が長く、成長しきった老木は独特な風格を持っています。そのため中国を中心にアジアでは、シロマツを「長寿の象徴」あるいは神聖な木として、寺院などの宗教施設や墓苑に植えられていることが多くあります。 神聖なシロマツですが、実は日本に自生していません。そのため現在寺院や公園などに植えられているシロマツは、江戸時代から大正時代にかけて中国から輸入されたものなのです。 ガーデニング用の木としてはあまり流通しておらず、一般家庭の庭で植えられていることはほぼありません。
また「シロマツ」という名前の由来は、この特徴的な樹皮にあります。幼木のうちはまだ褐色や深緑色の樹皮をしていますが、樹齢20年を超えたあたりからは樹皮が剥離し、プラタナスのような斑模様が現れます。さらに成長すると、光沢のある淡い灰色に樹皮が変化し、幹の表面はひんやりとした冷たい感触をしているそうです。一般的なマツの木は、ゴツゴツ、ゴワゴワした茶色〜焦げ茶色の幹をしていますが、シロマツはそれよりも上品で清楚な雰囲気がありますよね。神聖な寺院のイメージにまさにぴったりの樹木なのです。

モミについて

モミの木もシロマツ同様にマツ科植物の仲間です。クリスマスツリーに使われている木でもあり、日本人にとっても馴染み深いですよね。
モミの木は温暖な地域でよく育ち、分布は日本海側に少なく、山地によく自生している針葉樹です。混交林(こんこうりん:2種以上の木からなる森林)に生え、モミ単体の純林はあまり見られません。なかでもツガの木と混交することが多いようです。枝は水平に張り出しており、若い間は円錐形、老齢になると広卵状円錐形を取ります。
モミの木は短命です。その理由は、幼木のうちは陰樹で光を必要としないため成長が遅く、樹齢10年を過ぎるころから陽樹となり、きわめて早くなるためです。樹皮は壮齢で灰色となり、老いとともに暗灰色へと変化、最後には鱗片状に浅く割れて剥げていきます。  

仏教とマツの木

護摩札の素材について紹介したついでに、仏教とマツに関わる豆知識をご紹介します。 聖書でぶどうの木がキーワードであるように、仏教にも、神聖とされる樹林が存在しています。神聖視される植物のひとつに、先述のシロマツがあることをご存知でしょうか。 シロマツは仏具「鈷」にちなんで別名を「三鈷の松(さんこのまつ)」と言い、大切にされています。
弘法大師が唐の国より、三鈷杵と呼ばれる密教法具を東の空へ投げたとき、それは高野山のマツの木に引っかかりました。「密教を広めるのにふさわしい土地へ行くように」と願いを込めて投げられた三鈷杵が落ちた場所として、高野山が真言密教の道場を開く場所に選ばれたというわけですね。
日本で一般的なクロマツやアカマツの葉は2本1組ですが、シロマツの葉は3本1組が基本。
雌雄異花で4〜5月にかけて開花し、マツボックリは翌年の秋に熟します。花やマツボックリはクロマツなどと違いはありませんが、少々小さい様子です。種子は食用や薬用としていただかれています。  

仏教植物「五大聖樹」について知っておこう 

植物つながりの豆知識ですが、仏教のなかには「五大聖樹」と呼ばれる5つの樹木があります。

・無憂樹(むゆうじゅ)…マメ科の植物。マーヤー夫人がルンビニ園に生えた無憂樹の下でお釈迦様を生んだとされています。名前の通り、人々の悲しみや憂いの気持ちを無くす木だと信じられています。
・閻浮樹(えんぶじゅ)…フトモモ科の植物。お釈迦様が少年時代に初めて瞑想を行ったのがこの閻浮樹の下なのだそう。
・菩提樹(ぼだいじゅ)……クワ科の植物。お釈迦様が悟りを開いた場所が、この菩提樹の下でした。日本の寺院に菩提樹として植えられているものとは別物のことが多いそうです。
・尼拘律樹(にくりつじゅ)…クワ科の植物。梵天勧請の木で、この木の下で仏教伝道の説法を決心しました。
・沙羅樹(さらじゅ)…フタバガキ科の植物。沙羅の花が舞い散る中で、お釈迦様は涅槃に入ったとされています。

なかなか聞き慣れない木が多いですが、最後の「沙羅樹」は、実は私たちにとても馴染み深い植物なのですよ。平家物語の冒頭を思いだしてみてください。
「祇園精舎の鐘の声、諸行無常の響きあり、沙羅双樹の花の色、盛者必衰の断りを表す」 ここに出てくる「沙羅双樹」と、お釈迦様は入滅に至った「沙羅樹」は同じ植物なんですよ。

護摩札はどこで買う?

護摩札は、基本的に寺院で護摩祈祷に参加したあと、不動明王のご分霊を宿したものをいただいてから帰宅します。また、遠方に住んでいる人のために、力を宿した護摩札を郵送で送る支援をしている寺院も数多くあるようです。
護摩祈祷に参加せず頂く場合、通販や専門店を利用する方法があります。
仏具店のほかに、「卒塔婆屋さん」のように、インターネットを通じて販売を行っているところもあるので、チェックしてみてくださいね。

「卒塔婆屋さん」がお届けする護摩札

明治15年に創業して以来、現代まで良質な卒塔婆作りにこだわる当店、「卒塔婆屋さん」では、護摩札にも自信を持って製作しています。卒塔婆屋さんの護摩札は、水引製品の全国シェア7割を誇る長野の職人に、一体一体丁寧な水引掛けを依頼しています。
絵画や工芸において、丁寧に時間をかけて色塗りや模様起こしを行うことを「祈り」だと表現されるように、手作業で護摩札製作をすることにも深い意味があるのです。大量生産ではなく、ひとつひとつ丁寧に水引掛けをすることで、見た目も美しく真心が詰まった護摩札をお届けしています。

飯田水引とは

長野県下伊那の飯田地方で伝えられてきた水引のことを「飯田水引」と呼んでいます。強く、丈夫な和紙で作られた水引は、江戸時代から続く伝統工芸。今でもその伝統的な手法を変えることなく、和工芸らしい雅さや美しさを引き立てています。

水引の結び方

「卒塔婆屋さん」の水引の結び方は、花結び(叶結び)、結びきり、金帯の3通りあります。その中でも、最も一般的とされているのが花結び(叶結び)です。
叶結びとは、結び目の表が口の形、裏が十字の形に見え、合わせると叶となり願いが叶うという意味を込めて縁起の良い結び方となります。 下の動画ではこの叶結びを飯田市の職人が作っているところです。一見簡単そうに作っていますが、水引は紐とは違いやり直しが効きません、一発勝負で作らなければならず、熟練の技が必要とされています。

伝統工芸とのコラボレーション

明治から続く卒塔婆屋さんの護摩札と、元禄時代から継承された飯田水引とのコラボレーション。それはまさに、伝統工芸の融合ですよね。
伝統工芸というと、なんだか堅苦しく、少し取っつきにくいイメージがあります。とくに、現代ではゲームやサブカルチャー・ポップカルチャーと呼ばれる新しい娯楽様式が若い世代に浸透し、なかなか伝統工芸に興味を持ってもらえる機会は少ないというもの。しかし伝統工芸というものは、歴史に詳しくなくてもその見た目の雅さや機能美を直感的に楽しむだけでもよいのです。護摩札と飯田水引のように、日常的なお祈りや願掛けのなかで伝統工芸に触れられるというのは、とても素敵な機会。ぜひ護摩札をきっかけに飯田水引や工芸品について少しでも知っていただけると嬉しいですね。

3. 護摩札の置き場所

護摩札の置き方

お護摩の加持祈祷をしてもらったあと、護摩札をいただくことがあります。
慣れている人であれば大丈夫ですが、初めて貰う人にとっては、その置き場所一つでも頭を悩ませてしまうもの。
護摩祈祷で護摩札をもらったら、次はそれを置く場所をしっかりと設けましょう。護摩札には不動明王の分霊や力が宿っているため、机の上や引き出しのなかにしまったり、おざなりに扱ったりしてはいけません。
粗末にしないよう、また護摩札を家庭内で敬うご本尊さまとして大切にお迎えし、日々自分自身の祈りを深め感謝の気持ちを表せるとよいですね。
ここでは、護摩札の置き場所の例をいくつかご紹介します。
護摩札を不動明王そのものとしてお祀りすることで、日々心の幅を広げるように心がけてくださいね。

神棚があれば神棚へ

護摩札は、自宅やオフィスなどに神棚があれば、その神棚へ置くとよいでしょう。
神棚とは、神様をお祀りする神聖で清らかな場所のこと。自宅では、神社や寺院でいただいた神札や護符、お守りや破魔矢などをお祀りする場所として使います。
神棚では、いただいたものを祀るほかに、神社や寺院で神様・仏様をお参りするのと同じように、感謝を示したり祈祷したりすることができます。
定期的に寺院や神社に行けなくても、神棚に向かって毎日手を合わせること。それで神様・仏様に見守っていただき、諸願成就を祈るための「つながり」の場。そこは不動明王の分霊や力が宿る護摩札を置くのにも最適です。
近年では、従来の和づくりで豪華なもののほかに、洋風の間取りにも合うシンプルかつモダンな神棚も販売されています。そのほかに、お札を祀るための神棚やお札額なども売っています。もし「自宅に神棚はないけれど、これを機に設置したい」とお考えの方は、「モダン神棚」や「お札立て」などで検索してみると、好みのものが見つかるかもしれません。

神棚がないとき

近年では、神棚のない家が増えています。その場合でも安心してください。大切なのは、神棚に飾るかどうかではなく、真心や感謝の気持ちを持ち、丁寧に祀ることなのです。 そして正しく祈りを捧げるために、飾るのに最適な向きと高さがあることをしておくとよいでしょう。
その正しい向きと高さとは、下記のとおりです。

・字の書いてある面を表向きにすること。
・オモテ面を南向きか東向きにすること。
・お手洗いなどの不浄な場所は避けること。
・人通りの多い玄関は避けること。 ・絶対に画鋲を使用ないこと。

何度も繰り返すように、護摩は密教において大切な儀式であり、護摩札は仏様のご分身です。
そのため、仏様が「嫌」だと思わなさそうな、よい場所に配置することを忘れてはいけないのです。
以上の注意点を踏まえれば、壁や家具の上に置いても構いません。

護摩札を置くときの注意点

護摩札を置くときは、「清潔」で、「良好な環境」の場所に置くことがもっとも大切です。

具体的には人の目線よりも高く、清潔な場所が推奨されています。神棚がなく、箪笥などの背が高い家具の上に置く場合は、かならず置き場所を綺麗に掃除すること。そこが神聖な空間であることを示すために、白い布を引いておくとよりよい環境となります。飾ったあとは、定期的に掃除をしてホコリやゴミを取り除きましょう。そのほか背の高い家具がないときは、壁や柱にテープで貼り付けても構いません。画鋲を使うことは厳禁ですが、両面テープ等で貼り付けるのは大丈夫です。
不安定なまま祀ると、不意に落下する可能性があり、非常に縁起が悪いです。安定させるために両面テープや札立てを用いたほうがよいということです。
神棚のほかに、家具屋や雑貨屋で売っているようなラックを設置するのも一つの方法です。
仏様の護摩札ですから、仏壇があれば仏壇に置くのもよいでしょう。

会社で護摩札を飾るときの注意点

また、護摩札を会社や事務所に設置する人も多いでしょう。
職場の場合も、基本的に家と飾り方は同じです。明るく清らかな場所で、人が集まる場所や業務の中心となる場所に飾れると効果的です。
また、神棚に背を向けることはあまりよいこととされていませんが、どうしても机の位置関係で、全員が全員守れるわけではありませんよね。それは仕方ないことですので、その場合は気にしすぎる必要はありません。対処方法として、神棚を人の目線よりも上に配置することが望ましいです。

そのほかの注意点として、基本的に私たちが神棚の下を通るのはあまり推奨されません。そのため出入り口など、人の通りが多い場所に設置するのは避けましょう。 そのほか神棚を置く場所が、その家屋の最上階でない場合。その場合に効果的な対象方法として、神棚の上に「雲」と書かれた紙を貼ることをおすすめします。そうすると「ここが一番高い場所ですよ」という意味になるのです。

また、住まいの都合により、上記のようにお祀りすることが困難な場合は、自分が祈願しやすい場所や、家族・社員全員がそろってご祈願しやすい場所に置くとよいでしょう。

お寺の護摩札は神棚に置いてもよい

神棚というと、「神」と付いていますし、寺院でいただける護摩札を一緒に飾ってしまってもいいのか、たびたび議論になりますよね。人によっては、駄目だという人もいますし、明治以前の神仏習合の名残から、あまり気にしないという人もいます。
実際のところ、結論から言ってしまいますと、お寺で貰ったお札は神棚に置いて構いませんし、自身の判断に寄るところが大いにあります。
しかし神社でいただいたお札などと一緒に飾る際は、注意が必要です。お寺のお札と神社のお札を一緒に祀る場合は、それらを重ねて置かないように注意しましょう。片方をおざなりにしたり、ぞんざいに扱ったりするのは推奨されません。

なぜ東向きか西向き?

上記で、護摩札は置く場所のほかに、方角合わせも大切だと記しました。その通り、護符や護摩札は基本的に東向きか西向きに祀ることが推奨されていますが、その理由をご存知でしょうか?
その理由は、太陽は東から上り、日中は南に太陽が輝くからです。
そのため東や南の壁に貼るのではなく、北や西に貼り、表面(字が書いてある面)を東や南に向けるのが正しいことになります。

4. 護摩札の祀り方

護摩札の祀り方

次に、護摩札の祀り方についてご紹介します。  

日常的な心遣いについて

まず前提として、護摩札はリビングや居間などの生活の中心となる部屋に飾ります。普段使わない部屋よりも家にいるときに大半を過ごす場所に祀ったほうが、お祈りを捧げやすく、また仏様の力をより強く感じられるからです。
もし護摩札を祀っている部屋で寝ることがあれば、足をお札のほうへ向けないように気をつけます。頭をお札のほうに向けて寝るとさらによいとされています。しかし、祀った部屋以外で寝る場合はそこまで気にしなくてもよいでしょう。

上記の日常的な心づかいを踏まえた上で、それでは護摩札の祀り方を確認していきましょう。  

護摩札の祀り方

護摩札を祀ったら、自身で用意できる範囲で構いませんので、御神酒や御供物、灯明、花、水、香炉などを荘厳します。※「荘厳する」…智慧・福徳・相好などで浄土や仏の身を飾ること。仏像や仏堂をおごそかに飾ること。
護摩札に向かって正面に香炉、右に灯明、左に花をお供えします。また、摩札と香炉の間にはお水を供えて下さい。
摩札を仏壇に祀る場合は、仏壇に花や香炉がありますので、護摩札の前にお水をお供えするだけでよいでしょう。お水は、毎朝一番にお供えすることを心掛けてくださいね。

護摩祈祷を終え、お受けになった護摩札には、依頼した人の願いごとがたくさん込められています。そのため、荘厳した護摩札の前で毎日朝・夕に手を合わせ、不動明王の真言や御宝号「南無大日大聖不動明王」を声に出して読み上げ、願いごとの成就を祈りましょう。そうすれば、不動明王があなたの心からの願いを叶えてくださることでしょう。 諸願成就のお祈り以外でも、心に不安や迷いが生じた際にも、積極的に護摩札に手を合わせて、不動明王に安らかな心へと導いていただきましょう。

お祈りの仕方

護摩札を家庭や職場にお祀りすること。そのもっとも重要な意味は、不動明王を祈願や心のよりどころとし、一心に、真心を込めて願いごとの成就をお祈りすること、明王のご加護にあずかれるよう、清らかで尊い信仰心を養うことです。
護摩札を祀り、祈りを捧げるときは立ち止まって手を合わせ、お不動さまのご真言を唱えてください。
ご真言を唱え一心に祈願することで、不動明王のご加護を受け心安らかな日々を送ることができます。

5. 護摩札の返納の仕方

護摩札の返納の仕方

お札は長期間祀っているあいだに、宿した不動明王のパワーが少しずつ弱くなっていきます。効力が弱まってきた護摩札は、寺院に返納し、新しいものを頂くとよいでしょう。力が薄れてきた護摩札は悪い気にけがされやすいため、定期的に返納し、新たなに護摩祈祷をしていただくと理想的です。この項目では、護摩祈祷でいただいた護摩札の返納方法や、寺院へ御礼まいりに伺う際の注意点についてご紹介します。  

護摩札を返納するタイミング

新しい護摩札に交換しなければいけない期日や期間はとくに決まっていません。しかし護摩札に宿った不動明王の力は、およそ1年続くと言われています。そのため、だいたい1年を目安に、再度寺院の参拝や護摩祈祷を行えると望ましいですね。
なかには毎年の初詣に訪れる際に古い護摩札を納め、新しい護摩札をいただいてから帰ると言う人も多いそう。寺院では元旦に護摩祈祷を行うところが多いので、新年の厄除けや抱負を伝えるのと同時に参加してみてはいかがでしょうか。

1年を目処に新しい護摩札を迎えられればよいですが、熱心な人のなかには、参拝するたびに古いお札を納め、新たな1枚を受け取る人もいるそう。
初詣のほかに正五九詣りや秋詣、寺院のお祭りや縁日など、節目ごとに参拝し、護摩祈祷をお願いするということですね。護摩祈祷自体は毎日行っている寺院が多いので、自身がお参りしたいと思ったときに伺うことも可能です。

願いが成就したときの「御礼まいり」

受験や就職活動の合格祈願や心願成就、病身からの回復など、不動明王のご加護によって目標が成就、成功を成し遂げたときにはかならず御礼まいりに伺います。時期を問わず御礼まいりをして、その御札を納めるのがよいでしょう。
基本的に護摩札は、その御札を受けたところに納めるのが通例です。お札をいただいたときから授かったご加護に感謝し、境内の納札所へ古い御札を納めにいきましょう。お札は年中納められるようになっています。 このとき、新たに護摩祈祷に参加し、新しい護摩札を受け取ります。

御礼まいりでも感謝を忘れずに

不動明王にお願いごとをしたら、かならずその結果を報告するように心掛けましょう。 私たちの普段の生活を思い出してみてください。誰でも自分の家族や友人、会社の同僚や上司に願いごとや頼みごとをしますよね。そして、その願いを叶えてもらったときは、相手に感謝の気持ちをこめて「ありがとう」と言いますよね。
反対に自分が相手の願いを聞き入れたとき、それを「当たり前だ」とでも言うように、感謝一つしてもらえなかったら、少しモヤモヤした気持ちになると思います。 それは神様に対しても同じことなのです。ですから、願いがかなったときはかならず御礼まいりに行き、その感謝の気持ちを表すことが大切です。
護摩祈祷を積極的に行っている成田山川越別院では、願いごとが成就したときは成田山へ参詣して、不動明王に成就の報告と感謝をお伝えすることを推奨しているそうです。  

返納された護摩札はどうなる?

願いが成就し、または役目を終え返納された護摩札は、僧侶がお炊き上げをして供養しています。この際、仏教用語で「撥遣(はっけん)」、つまりお迎えした仏様や菩薩様を送るための「御霊抜き」が行われます。

喪中のお詣りについて

家族や近親者が亡くなられた場合は、しばらくの間「喪中」と言ってお祝いごとには参加しないほうがよいとされていますよね。そこで喪に服している期間は、寺院への参拝もいけないと思っている人も多いのではないでしょうか。 しかし、護摩祈祷を行う成田山の言葉によると、「お詣りに喪中は関係ない」とのこと。安心して御礼まいりに伺えますね。

「喪」の習慣と不動明王について

近縁の者が亡くなられたときの喪に服する習慣というのには、「けがれや災いを周囲におよぼさないようにする」という意味があります。しかし、密教でお祀りしている不動明王は、その燃えさかる火炎をもって、私たちのあらゆるけがれや罪障、煩悩を焼き払い、清めてくださりますよね。
つまり、不動明王にお詣りすること、それそのものの行為が、私たちを清めていただいているのです。
成田山の言うことには、むしろ喪に服しているときこそ、亡くなられた人のご供養に、また家族の身を清めるために不動明王にお詣りくださいとのこと。身を清め、大切な人を失ってしまった悲しみを乗り越え、新たな充実した生活を迎えるためにも、不動明王のさらなるご加護をお願いされるのがよいのです。
御礼まいり同様に、初詣も喪中を気にする必要はありません。ぜひ、元旦に行われる護摩祈祷にも参加して、祈りを深め、護摩札を新たにいただくことをおすすめします。

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  • 2020/08/03 【夏季休業のお知らせ】令和2年8月13日(木)〜令和2年8月16日(日)を夏季休業とさせていただきます。休業期間中もサイト及びFAXでのご注文は承ります。休業明けから順次発送いたします。
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  • 2020/06/09 【重要なお知らせ】現在100件を超える注文をいただいており、商品によっては納品までに2週間以上かかる場合もございます。お急ぎの場合は、ご連絡ください。
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 母体である有限会社谷治新太郎商店は明治十五年に谷治新太郎により創業され、私は6代目になります。工場がある日の出町にはその昔山に沢山のモミが自生しており、このモミを使って卒塔婆を作り始めました。現在でも全国の6割の卒塔婆は日の出町で作られており、町を代表する産業です。 弊社も創業以来培ったノウハウと匠の技でお客様にご満足いただける商品のご提供をお約束します。サイト上にない特注品も喜んで対応させていただきます。お気軽にご相談ください。
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