「卒塔婆屋さん」について
目次
代表ご挨拶
はじめまして「卒塔婆屋さん」代表の谷治と申します。
「卒塔婆屋さん」にお越しいただき誠にありがとうございます。
お客様との奇跡的なご縁に感謝し、誠心誠意対応いたします。
私の経歴
私は、もともと日の出町とは縁もゆかりもなく、大学卒業後都内でサラリーマンをしていました。実は、生まれも育ちも同じ東京都なのですが、日の出町を知りませんでした。
日の出町の方ごめんなさい。
結婚を期に、妻の実家に婿として入りました。
たまたま、妻の実家が卒塔婆製造業を経営していました。
はじめ、妻からは実家が会社経営をしていて、業種は木工業としか聞いておらず、初めて挨拶に行ったときに、卒塔婆を製造しているということを知りました。
「ソトウバ??」が最初の感想でした。
「お墓の裏に建っている、お経が書いてある板ね、あれってお寺で作っているんじゃないの?」
世の中には知らないことがまだまだある、卒塔婆を作っている会社があるなんて!
また、日の出町が卒塔婆の一大生産地であることにも驚きました。
実は、この頃栄転の話も出ており、当時の上司からはかなり引き止められました。
しかし、もともと好奇心が強かったのと、サラリーマンだと自分はこの会社ではこの辺りまでしか行けないだろうなとキャリアがある程度予測できてしまい、あまりワクワクしなかったので、退職を決意し、跡を継ぐことにしました。
寿退社(笑)だったので、今でも当時の同僚とは年に1回は集まって飲み会をしています。
以前の会社は、役職についていて、部下も10人以上いましたが、全く異業種に転職し、一番下っ端から再スタートを切りました。
もちろん、右も左もわからない中、はじめの2年間は工場でひたすらいた板を削っては選別するということを繰り返していました。
ひたすらなルーチンワークでも毎日が楽しかったんですよね。
板にも個性があり、板の模様も全部違うし、同じ様に削っても、一回でツルツルになるお利口な板もあれば、2回3回と削らないとツルツルにならない板もある。
ベテラン職人さんからも、いろいろと木の特性や刃物の調整など教わるうちに、卒塔婆づくりの世界に魅了されていきました。
そんなこんなで、一通り作業を覚えたころ、そろそろ、継いでほしいという話が出てきて、10年くらいは修行期間と思っていたので、「はやっ!!!」と思いましたが、経営も面白そうという、ただの好奇心から経営者として新たなスタートをきることに。
好奇心から経営者になってはみたものの、人生のプランになかったので、何をすればよいかも分からず、今まで上司だった人との関係が、社長と社員という立場になるわけで、困惑しました。
更には、業界を取り巻く環境も厳しくなってきていました。
卒塔婆業界の危機に直面
この頃、卒塔婆業界は完全なる斜陽産業で、お寺の檀家離れや、核家族で伝統文化の衰退など、卒塔婆製造業界にとっては環境が悪化していました。弊社も、お客様の数は変わらなかったのですが、直近5年間はじわじわ出荷本数は右肩さがり、このじわじわとが一番良くないんですね。
ゆでガエル状態とよくいわれるじゃないですか、じわじわと悪化しているとなかなか気が付かずに、気がついた時には遅いというやつです。
私は、好奇心も強いくせに、ビビりな性格でもあるので、「ヤバいよヤバイよ」と毎日、気が気ではありませんでした。
何かアクションを起こさなければといきなり、お寺に飛び込み営業をかけました。
1ヶ月ほど続けましたが、結果は1件も注文取れず。
卒塔婆業界は、100年位お寺さんと取引しているところが多く、そこで、新たにというのは至難の業なので、当然といえば当然の結果なんですけどね。
ネット通販に参入
そんなわけで、もうネットで販売するしかない!とまあ、決して前向きな理由ではなく、ネット通販という未知の世界に飛びこむ決心をしました。そのことを話すと、同業者や社員も「ネットで卒塔婆が売れるわけがない」「無理でしょ」という、当時としては当たり前の反応でした。
私ですら「まあ無理だろうな」と思っていました。
ダメもと、そんなにコストもかからないし、失敗しても数万円程度の損失だからとりあえずやってみるかと言うのが正直なところでした。
「誰でもわ分かるネットショップの始め方」という本を買ってきて、無料のテンプレートを使ったサイトに10品目程度の商品を掲載し、卒塔婆通販「卒塔婆屋さん」させました。
今から思うと、ただ作っただけのひどいショップでした(笑)
最近、EC関連のメディアから取材を受けると「卒塔婆屋さん」という名前の由来について聞かれることが多いのですが、決まって「お客様にとって分かりやすい、覚えてもらいやすい名前にしました。」と答えていますが、実は何にも考えず卒塔婆売っているから卒塔婆屋さんでいいやというのが正解ですね。
今ではこれ以上分かりやすい名前はない「卒塔婆屋さん」という店名にしてよかったとほんとに思います。
オープン後、初めてご注文をいただいたのは「卒塔婆屋さん」の存在を忘れかけていた2ヶ月後でした。
その時は嬉しくて、家族や社員に「ネットで売れたぞー」って言ってまわりました。
突然のライバル出現で窮地に!
その後、2年位サイトはほぼ放置状態で、月多くて10件くらいのご注文数で落ち着いていました。そんな時に、同業他社が同じようなECサイトを開設したんですね。
めちゃくちゃ作り込まれていて、洗練されていて買いやすいデザイン、品揃えも良いし、どれをとっても完敗でした。
これには流石に、このままではまずいと慌てましたね。
ここからは、得意の「今日から本気出す!」を発動、基本からECについて勉強し、片っ端からセミナーに参加したり、無料のダサいデザインテンプレートから有料のちょっといい感じのテンプレートに変え、最終的にはオリジナルデザインにするために、コードの書き方まで勉強しました。
商品も一気に増やし、とにかく、思いついたサービスは全て詰め込みました。
B型なので、いちどハマるとことんやるというところも良かったのかもしれません。
来る日も来る日もサイトをいじりまくり、コードもある程度書けるようになりました。
だんだんとお客様から認知されるサイトへと成長
日々の改善も好走し、徐々にお客様も増えていき、月に100件以上のご注文をいただけるまでになりました。現在では、取引している寺院数は全国4,000件以上、仏具店などは200件以上の規模に成長しました。
ライバルの存在って大きいですね。
さらに、2019年にはカラミーショップ大賞にて全国4万店中28位で地域賞受賞、翌2020年には7位で優秀賞受賞と、開設当時は夢にまでみたというか、夢にも思わなかったカラーミーショップ大賞授賞式にも呼ばれました。
カラーミーショップ大賞とは「卒塔婆屋さん」が使っているカートシステムを使っているECサイトの中で、デザイン、売上成長率、一般投票、審査員による審査を経て選ばれる賞で、受賞まで至るのは全国4万店舗中40店舗程度と極めて狭き門なんです。
現在と今後の展望
現在は「卒塔婆屋さん」運営で得た経験や知識をもとに、ECをこれから始めようとしている人への指導や開設はしたけど売上があがらないという方への指導、ブログ、YouTubeでもECサイトにまつわる話をしています。”人間万事塞翁が馬”もともとまったくの素人だった私が仕方なくはじめたECだったのに、今ではECにまつわる記事などの執筆も行ったり、コンサルタントみたいな仕事までしているのですから。
最近では、お寺同士をつなぎ、情報交換の場とすべくオンラインサロン「寺ハウス」をFBグループにて開設しました。
お寺さんは人から相談を受けることは多いのですが、お寺さんが相談できる環境ってあまりないんですね。
それと、ご住職とお話をすると、「ほかのお寺はどうしているんだ?」とか聞かれることも多く、情報共有の場所、お寺の関係者が気軽に雑談ができる場所を提供したら、面白そうだなと思ったのがきっかけです。
こちらは全然メンバーがふえてい増えていませんので、よろしけれよろしければ、皆様のご参加お待ちしております。
お寺同士を繋ぐおオンラインサロン「寺ハウス」はこちら
今後は、卒塔婆供養文化を若い世代に伝える活動や、自社だけではなく業界全体を盛り上げる活動をしていきたいですね。
結びに
「卒塔婆屋さん」では明治十五年以来、培われた匠の技と、現代のIT技術を駆使して、高品質な商品をお客様に必要な時に必要な分だけ、いち早くお届けし、お客様の倉庫代わりになりたいと考えております。商品をお届けしたら私たちの役割を終えるのではなく、お客様にとっては商品がお手元に届いてからが一番大切と考え、返品・交換・ご返金保証やより使いやすい梱包、ポイント制度、お寺の運営をサポートする各種サービスを展開し、何でも相談できるコンシェルジュを目指しております。
どうぞ「卒塔婆屋さん」を末永くよろしくお願いいたします。
卒塔婆通販「卒塔婆屋さん」
代表 谷治 大典(やじ だいすけ)
代表 谷治 大典(やじ だいすけ)
社員間のコミュケーションを大切にしています
創業
「卒塔婆屋さん」を運営する有限会社谷治新太郎商店は、明治十五年、谷治新太郎により東京都西多摩郡日の出町にて創業しました。依頼130年以上に渡り、手作業から機械での卒塔婆製造に時代と共に変化してきましたが、そのものづくりの精神は現代にも引き継がれています。日の出町について
弊社本社・工場のある日の出町は、東京都にありながら自然が豊かで、春には桜並木、夏にはバーベキュー、秋には紅葉狩り、冬にはクリスマスイルミネーションに近県より多くの人たちがやって来ます。もともと日の出の山々にはもみの木が自生しており、この木を使って卒塔婆を作り、江戸の寺院に納めていたことから、日の出町の卒塔婆製造におけるシェアは全国の6~7割ほどとなっています。
超詳しい卒塔婆のおはなし~その10~卒塔婆のまち日の出町
日の出町を南北に流れる平井川
卒塔婆供養文化について
日本人に馴染みのある卒塔婆供養ですが、近年は核家族や檀家の寺離れなどにより、文化自体の継承が推定しているのが事実です。私どもはこのことを重大に受け止め、こちらのサイトやSNS、また地元での文化継承運動を展開しております。私たちが大切にしていること
お客様の満足
お客様からの要望やご指摘は素直に受け止め、改善して行きます。創業以来の製造方法を忠実に守る
安易な製造方法に流されるのではなく、基本に忠実に製造します。一本一本魂を入れて製造します。時代の変化に合わせ、変化し対応する
ITを取り入れ、受注からお届けまでより早く確実に行います。また、時代のニーズに合った商品を提案して行きます。困難に立ち向かう
難しい注文であっても社員一丸となって、お客様のご希望に沿えるよう努めます。会社沿革
創業者谷治新太郎
卒塔婆の材料を干す様子(昭和40年頃)
現在の本社・工場の様子
1882年
谷治新太郎が大久野村(現日の出町大久野)にて、卒塔婆製造業をはじめる
年月不明
2代目谷治郭司が業務を引き継ぐ
年月不明
3代目谷治円二が業務を引き継ぐ
年月不明
4代目谷治長太郎が業務を引き継ぐ
1971年3月
本社新本社工場が完成
1981年1月
法人化
1996年4月
5代目谷治博史が業務を引き継ぐ
2013年2月
6代目谷治大典が業務を引き継ぐ
2013年6月
ホームページ開設
2013年8月
ECサイト「卒塔婆屋さん」を開設
2018年11月
セレモニージャパン2018(インテックス大阪)に出展
2019年8月
セレモニージャパン2019(東京ビッグサイト)に出展
2019年9月
カラーミーショップ大賞2019にて4万4000店舗中上位30店舗に選出、地域賞を受賞
2019年10月
鳴本石材店様主催秋の展示会(岡山県)に出展
2020年2月
東京都多摩産材認定の杉を使った卒塔婆の販売開始
2020年5月
資本金1,000万円に増資
2020年10月
カラーミーショップ大賞2020にて4万4000店舗中7位で優秀賞を受賞
2020年11月
セレモニージャパン2020(東京ビッグサイト出展)
2021年2月
お寺同士をつなぐオンラインサロン「寺ハウス」を開設
2023年4月
第15回ネットショップグランプリにて特別賞授賞
運営会社
有限会社 谷治新太郎商店
本社工場住所
〒190-0181
東京都 西多摩郡 日の出町 大久野 3318
TEL:042-597-0630 FAX:042-597-4759
お問い合せ
従業員数:18名
取引寺院数:約4,000件
年間卒塔婆製造本数:約140万本
所属・協力団体
日の出町商工会
日の出町商工会青年部
日の出町消防団
青梅法人会
あきる野青年会議所特別会員
大久野を明るくする会