
こんにちは「卒塔婆屋さん」代表の谷治です。台風は逸れましたが、雨量が多く工場前の平井川もかなり増水していました。今日は雨が止んだので大丈夫でした。台風が直撃していたら、危険な状況でした。
さて、今日は「卒塔婆屋さん」のサービスの一つ、スクリーン印刷についてお話します。
スクリーン印刷が増えている背景
法事や施餓鬼会、お彼岸などお寺で全ての卒塔婆を手書きしていくことは、非常に時間もかかります。他にもやるべきことが沢山あるの手書きしかない時代は相当な労力が強いられていました。お寺のご住職も高齢化が進んでいるので、長尺ものの卒塔婆に一本一本手書きをするのは肉体的にも厳しいです。
卒塔婆への印刷は年々依頼が増えて来ており、今では全注文の4割近くが印刷付きとなっております。印刷と言っても、お寺側で何も書かないわけではなく、戒名、施主名はお寺にて手書きにて書いている場合がほとんどです。
スクリーン印刷とは
スクリーン印刷とは、アルミのフレームにスクリーンを貼った枠を使用します。いただいた原稿をスクリーンに焼き付け、文字の部分のみインクが通るようにスクリーンにメッシュ状のとても小さな穴を沢山開いています。スクリーンをどのくらいの強さ(テンション)で張るのか、メッシュの穴の大きさをどの程度にするのかは一長一短があります。例えば、スクリーンを強い力で張ると細かい文字も滲みなく鮮明に印刷出来ますが、耐久性が落ちてきます。メッシュもより小さな穴にすると細かい文字にも対応できますが、目詰まりが起こりやすくなり、印刷時間も多くかかります。いただいた原稿を見て、原版を作製する業者と毎回細かい打ち合わせをし、最適な原版を作るようにしています。
原版が出来上がったら、スクリーン印刷を行う専用の機械に取り付けます。この機械は、卒塔婆を乗せる台座部分が上下し、卒塔婆をセットし、足元のペダルを踏むと、この台座が上がり、原版と密着します。原版には予め専用のインクを適量置いておきます。インクはかなり粘土が高いので、広がるというよりは、盛るイメージです。卒塔婆が上がると次に、スキージーと呼ばれるインクを伸ばすヘラがインクを伸ばしながら原板上を一気に端から端まで動きます。すると、文字部分のみメッシュになっているので、そこからインクが染み出し、卒塔婆に文字を描いていきます。この間、5秒程度と高速です。その後、印刷された卒塔婆は、ベルトコンベアで運ばれ、乾燥機に入ります。1本の卒塔婆の印刷から乾燥までは30秒もかかりません。
スクリーン印刷の利点として、手書きで書いた文字をそのまま複製できることが最大の特徴です。卒塔婆用のインクジェットプリンターだとパソコンを介しますので、データの文字となり、綺麗すぎてしまうと感じる方も多いと思います。手書きの文字だとやはり、温もりがあり、字の癖も個性として良い味になります。また、インクジェットプリンターに比べ、印刷スピードが非常に早いのも特徴です。サイズにもよりますが、最大一時間あたり500本位印刷できます。
「卒塔婆屋さん」の印刷の強み
「卒塔婆屋さん」では、スクリーン印刷が難しいとされ、実際に他業者では印刷の対象外となっている経木塔婆(水塔婆)へも印刷できます。また、今年にお入り、最新の乾燥機も導入し、今まで丸一日かかっていた乾燥が、機械を通すだけで出来てしまうので、印刷であっても納期が非常に早くなりました。今現在対応していない、角塔婆や墓標への印刷も、ご要望が多いので年末までには対応できるよう、印刷機の改良を進めています。
手書きの卒塔婆を印刷すると先程書きましたが、データでの入稿(イラストレーター、フォトショップ、PDF、エクセル、ワード)も可能です。内容をいただければ、こちらで原稿を作り印刷することも可能です。
今まで、卒塔婆を書くのに膨大な労力と時間が取られてしまい、他のことまで回らなかったというご寺院様は是非とも「卒塔婆屋さん」の印刷サービスをご利用ください。