卒塔婆が出来るまで~その6~超仕上げ

こんにちは「卒塔婆屋さん」代表の谷治です。もうすぐお彼岸ですね。今年は特に一年が早いような気がしています。

さて、今日は卒塔婆製造の肝でもある超仕上げについてお話します。

卒塔婆の出来の良し悪しは、実際に文字を書く時に筆が引っかかること無く、滑るように書けることだと思います。いくら木目が綺麗で節が無い卒塔婆でも、表面の仕上げが良くないと、卒塔婆としては失格です。

「卒塔婆屋さん」の卒塔婆は表面を全て鉋がけしています。最近は手軽さからサンダー仕上げ(ヤスリで仕上げる)を行うところもあるようですが、表面のつるつる感は鉋で削った方に軍配があがると思います。綺麗に鉋がけされた卒塔婆の表面は金属のようにつるつるになります。鉋がけは均一に削るのが難しく、刃の調整が上手くなるには時間がかかります。

超仕上げ鉋盤

この鉋がけのことを木工業全般においては超仕上げと言います。名前からして凄いですよね。超仕上げに使う機械は超仕上げ鉋盤と言います。こちらの機械は台座の下に刃物をセットし、機械上部の回転するベルトで送られた卒塔婆を削ります。刃がセットされる部分はナイフストックと呼ばれ、機械から簡単に取り外せます。刃の出方はコンマ何ミリという精度が求められ、調整ネジを回して調整します。超仕上げの刃は30cm以上も長さがあるので、端から端まで刃の出方が一定になるように、細かい調整が必要で、この調整がなかなかに難しい所であります。

ナイフストック部分

刃の出方が均一でないと、卒塔婆の左右で微妙な厚さの違いが出てしまい、1本ではほとんど見た目で分かりませんが、重ねると斜めに傾いてきます。均一に削れているかは鉋屑を触って確認します。鉋屑は破れがなく、均一で裏が透けている様な状態が理想です。

超仕上げは通常二人一組で行います。機械に卒塔婆を入れる方(入れ手)と、出てきた卒塔婆を受け取る方(取り手)になり、取り手は機械から出てくる鉋屑の状態と、表面を触って確認します。ベテランになると削っている時の音で綺麗に削れているかどうか分かります。間髪入れずにどんどん卒塔婆を機械に入れていくので、鉋屑をみて卒塔婆の表面を触って瞬時に確認する作業は大変で経験が無いと出来ません。入れ手の方は取り手に比べ経験が浅くても担当出来ます。しかし、ただ入れるだけではなく、卒塔婆の表面の目を確認して頭から入れるのか、脚から入れるのかを判断します。木の表面の毛羽立ちの方向を見て判断します。髭剃りと同じ要領です。

弊社では多いときでは超仕上げかんな盤1台につき1日に5,000本以上の卒塔婆を超仕上げします。2台をフル稼働で1万本以上になる時もあります。当然刃物は消耗品ですので、切れ味が悪くなったら専用の機械で研いで常にメンテナンスをする必要もあります。弊社では研いで使うものと、替刃式を併用して使っています。替刃式は研いで使うものに比べ扱いは楽ですが、直ぐに切れ味が悪くなります。一方研いで使う方は、研ぐ際の力加減やスピードを間違えると刃が弓なりになってきてしまい、均一に削れなくなります。一長一短といったところです。

「卒塔婆屋さん」の卒塔婆は全て超仕上げ工程まで共通で行います。この後、オプション設定である面取りと印刷工程に進む卒塔婆と、検品と梱包を行い出荷する卒塔婆に別れていきます。

明日は、オプション設定の面取り工程についてお話します。

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