
こんにちは「卒塔婆屋さん」代表の谷治です。
今年もエンディング産業展に出展してきました。
第5回から出展し、大阪開催と合わせると、5回目のエンディング産業展となります。
エンディング産業展とは、葬儀など人生のエンディングにまつわる産業の展示会で、主な出展者や来場者は、葬儀社、仏具店、お寺関係者などです。
弊社は、エンディングより少し先の産業になりますが、顧客層と来場者は同じなので、実際にお会いして情報収集をするには絶好の機会です。
出展者としてではなく、来場者として来ていた頃のエンディング産業展は、来場者数も今の2.5倍位、出展者数も倍以上と憧れの場所でしが、2020年から今年にかけては、コロナの影響で来場者が少なく、今年に至っては出展者もかなり減ってしまいました。
原材料費や各種コストの上昇で、弊社も含めエンディング業界も経営は大変な状況で、広告宣伝費は縮小せざるを得ない状況も影響していると思います。
そんな中でも、弊社のお客様を始め多くの来場者の方と、業界の今後などについて話したり、他の出展者からブースの作り方や、接客、パンフレットデザインなどブランディング方法を学ぶこと出来るので、展示会で直接契約や販売につながらずとも、今後の会社経営に役立ちます。
来場者が少ないタイミングで、他の出展者のブースを回り、色々と戦略など突っ込んだ話をしてきました。
その中で、非常に参考になった2社をここではご紹介します。
1.静岡木工様

静岡県にある神棚の販売を手掛ける会社です。販売している商品も神棚という伝統文化に根付いたもので、弊社とも似ている点が多いです。
伝統的な神棚に加え、現代住宅にも似合うシンプルでモダンなデザイン神棚で新しい販路を開拓し、売上は◯倍になったそうです。
デザインも自社はもちろんデザイナーに依頼したり、トータルブランディングにも力を入れているとのこと、展示ブースもパネルやスタッフのユニホーム、パンフレットなどの配布物まで、デザインが統一されており、ブランドイメージ・コンセプトが分かりやすく、非常にレベルが高いなと感じました。
販売先はホームセンターがメインだったところ、近年では渋谷ヒカリエやコレド日本橋といった最先端の商業施設へも自社出店していて、神棚をインテリアというカテゴリーにし、若い層や、タワーマンションに住む富裕層をターゲットにしているそうです。
伝統にあぐらをかくのではなく、この様に、新しいことにどんどんチャレンジするマインドはぜひとも弊社も取り入れて行きたいですね。
2.シーセレモニー様

クルーズ船の運行をする会社の一事業で海洋散骨を行っています。
もともとはクルーズ船だけだったのですが、5年前から海洋散骨事業に参入、コロナでクルーズ船は休業状態だったにも関わらず、海洋散骨は好調で今でも問い合わせが多いとのことでした。
海洋散骨事業を行おうと考えたときに、船の手配が一番ハードルが高いですが、もともと船を所有していたので、最大の強みを生かしてエンディング産業という全く関係のない業界へも進出したという点は、一つの事業だけに依存せず、リスク回避という点で、先見性があり、業界に縛られることなく自社の強みを活かした経営手法は、弊社も今後考えて行かなくてはいけない課題で多いに参考になりますね。
エンディング産業展も8回目ということで、もう以前のような目新しさもなく、マンネリ化してきた感は否めません。それは、私たちエンディング産業に携わる者としても、必要不可欠な産業であるからこその硬直化や慢心を排除し、これからは、新しい視点で柔軟にエンディングにまつわる課題を解決できるような商品やサービスを生み出していかないと、業界全体が縮小してしまいます。
私も自社の経営を少し俯瞰してみてみようと思います。