
こんにちは「卒塔婆屋さん」代表の谷治です。本日は中小企業大学校実習の2日目でした。
今日は、実際の作業現場を調査していただきました。工程ごとに時間を計測、ビデオ撮影をし、問題点を洗い出しを行っていました。
私も前の会社で作業改善に携わりました。作業改善で一番難しいのは、作業している人の意識を変えることです。問題点の洗い出しや改善案は色々と案が出て来ます。また実証事件を行っても良い結果が出ます。しかし、それらを提示しても、長年慣れている作業の仕方を変えるのは本当に難しいです。
人はロボットではなく、感情もありますし、時間と共に疲労が蓄積し生産性は下がってきます。実証実験では長時間時間を計測はしないので、短時間だと非常に作業時間が短縮し、作業改善が成功したような錯覚をしてしまいます。しかし、一日単位で見ると、逆に効率が落ちてしまうこともあります。
私が携わった作業改善でもこのようなことがありました。
それは、キャベツを半分に切ってラップをするという作業の改善策でした。普通に考えてこの作業はキャベツを一通り切ってからラップをするという工程になると思います。しかし、改善案は切ったらラップをするを繰り返した方が早いというものでした。実際に現場従業員にやらせてみたら、大幅に時間短縮出来ました。ここまでは良かったのですが、何日か経つと元に戻したいと言ってきました。確かに少ない数だと早いけど、一日に何百個と切っていると、いちいち包丁を置いてラップをする作業に耐えられないということでした。言われてみれば、これはやってられないですよね。
作業改善の本当の難しさを実感した出来事でした。
一方で、作業する人の独善にならないようにすることも大事で、その人にしか通用しないやり方では、会社ではやっていけません。一人で作業をするのであれば問題は無いのですが、色々な人がその作業に入る時には、他の人にとっては、とんでもなくやりにくいということがあります。
今回出来た作業改善案は、実際に現場と揉んで、誰もが納得して、出来るような方法の着地点を見つけたいですね。それが出来れば、劇的に生産性が向上すると思います。